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858棟が震度6強以上の地震で倒壊リスクあり

2018年12月01日

全国に約1万棟ある旧耐震基準の大型建築物のうち858棟が震度6強以上の地震で「倒壊・崩壊する危険性が高い」ことが日本経済新聞の調査でわかりました。ホテルや病院・学校など生活に身近な建物が目立ちます。国は2025年までに耐震化するよう指導しているが、まだ5割強が改修計画を策定していません。国の中央防災会議の有識者会合は年内に南海トラフ地震の対応方針をまとめます。避難の前提となる耐震化の対応が早急に求められています。
2013年に施行した改正耐震改修促進法に基づき、耐震診断結果について公表が義務付けられている全国の302自治体を調査しデータを集計しました。ホテルや百貨店など不特定多数の人が利用する建物の場合は3階建て以上で床面積5000平方メートル以上が対象になります。
震度6強以上の地震で「倒壊・崩壊する危険性が高い」と診断された建物は全国で961棟ありました。改修を終えたのは103棟にとどまっており858棟が危険性が高いままの可能性があります。
このうち372棟は現行の耐震基準に適合するよう改修計画を策定しているものの、計画が策定できていない建物が全体の5割以上残っています。東京都では23区のうち16区が調査時点で診断結果を公表していなかったため、さらに建物数が膨らむ可能性があります。
危険性が高いと診断された建物を用途別にみるとホテル・旅館が最も多く206棟でした。次いで百貨店などの商業施設が181棟で病院や診療所は115棟あり、学校も全国で86棟ありました。
国は耐震性を高めるため改修工事費を補助したり、区分所有型の建物の工事に必要な決議要件を緩和したりするなどして支援。自治体も補助上乗せ策で改修を後押ししているが、多額の費用に加え、長期の営業休止を敬遠する所有者もいます。
調査では、4割の自治体が政府の掲げる25年までの耐震性不足解消を「難しい」と回答しています。耐震改修が進まない理由として8割弱が「建物側(所有者側)の改修予算が足りない」と指摘。地方の中心市街地では、郊外の大型商業施設の影響で既存の老朽建物の収益力が低下している例も多いです。
地域別で見ると、危険性が高いと診断された建物が最も多かったのは近畿の213棟。都内の多くの区がまだ公表していない関東は205棟で中部は127棟。最大震度7の地震に見舞われた北海道は119棟でした。

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