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2023.12.11

コラム

40代独身…賃貸のままでいいの? 中古マンション、築古でも大丈夫なの?…

単身の方が住宅を購入するとなると、やはり一番は「マンション」の購入を検討する方が多いのではないでしょうか?

もちろん、戸建てを検討される方もいらっしゃるとは思いますが、ここでは「マンション」の購入を検討した場合について考えて行きたいと思います。

マンションを購入するならば、やはり出来れば新しくて最新設備の整った「新築マンション」を購入したいと考える人もいるでしょうし、予算から勘案した結果、とてもじゃないけれど新築マンションには手が届かないということで、「中古マンション」を検討する人も多いと思います。もしくは、ご自身の住みたいエリアには新しいマンションの建設予定がなく、希望エリア内にて状態の良い中古マンションを探すことにしたという人もいるかも知れません。

新築マンションであれば、エリアや施主の違いなどでスペック等に多少の違いはあっても、どんなものか大体予想出来ますし、文字通り新築なので、これからすべてが構築されていきます。

しかし、中古マンションともなれば、築年数や管理状態によって、マンション事態の状態は様々となり、良いマンションとはなんなのか…何に注意して探せばよいのか…課題が山積みのようにも感じます。

ここでは「新築マンション」OR「中古マンション」、そして中古マンションの購入のポイントについて解説していきます。

 

新築マンションと中古マンション

新築マンションのメリットは、言うまでもなく「新築」であるということです。誰も使用していないので、目に見える設備だけでなく、床下・床上の配管等、目に見ないところに至るまで全てが新品です。

いくらメンテナンスしていても新品には敵いませんし、設備も最新であることが多く、誰も使用していないという安心感や心理的な気持ちのよさは、何にも代えがたいメリットと言えるでしょう。

ただし、新築ゆえのデメリットもあります。

まず、新築マンションの場合は、現物を見て決めることができないケースがあるということです。特に人気エリアのマンションは、建物完成前に売却済みとなることもあり、完成形を見ないまま契約することになります。思っていたのと違う、期待していたほどの眺望ではなかったなどのトラブルにならないよう、目で見て確認できない分、契約前にはしっかりと担当者に確認しておきましょう。

中古マンションであれば、当然、現物が目の前にあるので、ポイントさえ抑えてきちんと確認すれば、思っていたのと違うといったトラブルはある程度回避できます。しかし、あくまで「中古」であるため、いくら綺麗に使っていても、新築のような「新品」同様とはいきません。特に目に見えない部分(配管など)の劣化については、瑕疵があれば保証される部分はありますが、新品ではないので、売主の使い方やマンション全体の管理状態によって左右されてしまいます。気に入ったマンションがあれば、マンション全体の修繕履歴などを確認して、管理状態を把握することも大切です。

また、新築マンションと中古マンションの違いは、当たり前ですが、現在もしくは以前に人が住んでいるか否かにあります。新築マンションの場合は、当然、誰も住んではいませんので、これからどんな人が住むのか、管理は適切に行われるのか…など、事前情報がない分、住んでみないとわからないことが多々あります。

マンションの品位は、やはり住んでいる人によるところが大きいため、予めマンションの状態を把握できないのは、新築マンションならではのデメリットと言えます。

その点、中古マンションであれば、例えば、修繕積立金や管理費など滞納額の多いマンションと事前にわかれば、購入を回避することもできますし、共用部分を見て、住民の管理意識の高さや質などを予め予測できるのは、中古マンションのメリットと言えます。

 

中古マンションを買うなら…

それでは、中古マンションの購入を検討した際、どのようなところに注視して探すのが良いでしょうか。

エリアや価格、築年数、間取り、方角など、ある程度の条件は思いつくと思います。ポータルサイトで物件を検索する場合でも、各々の希望条件を入力して、検索に引っかかった物件のページを開いて、写真等を確認して良さそうなら、問い合わせをして内見に行く流れになるのではないでしょうか。

しかし、実際に内見に行ってみると、良くも悪くも写真や図面ではわからなかった事実に気が付くこともあります。駅からの距離といった一般的な条件や、間取りや設備などの目で見て確認できるものの他に、注力した方が良いポイントをいくつか挙げていきたいと思います。

 

①修繕積立金・管理費は適正価格か

まず、月々のランニングコストはなるべく安く抑えたいというのが本音ではないでしょうか。しかし、極端に安い場合、もしくは、極端に高い場合は注意が必要です。

最近の新築マンションでは総戸数がそれほど多くないにも関わらず、修繕積立金などの月々のコストを、当初かなり安く設定されている物件があり、築浅での売却の場合、その安さを引き継いでいるため、勘違いしてしまいがちですが、このランニングコストは数年後、必ず上がると言っても過言ではありません。

中規模~大規模マンションであれば、数千円程度の修繕積立金であっても、トータルすれば相当額の修繕費が積み立てられますが、小規模(数戸~30世帯前後)マンションでは、数千程度の修繕積立金であれば、将来の大規模修繕工事にむけて、予算が満足に積立てられず、大規模修繕工事を予定通り行うことができないか、追加で金銭の支払いを要求されるケースもあります。

「長期修繕計画」等で将来に渡りどのくらいの上り幅が予定されているのか確認が必要です。当初数千円程度の修繕積立金であったとしても、数年後には倍以上に跳ね上がるケースもありますので、資金計画を見直すうえでもランニングコストの推移はしっかりと確認しておきましょう。

また、修繕積立金が想定よりも高い場合の要因として考えられるのが、大規模修繕工事の予算が足りず大幅に上げざるを得なかったか、もしくは、先の大規模修繕工事にて金額が足りず、銀行等に借入を起こし、月々の返済が上乗せされているケースなどがあります。借入をして大規模修繕工事を行っているのはまだよい方で、一度も大規模修繕工事を行われていないとさらに要注意です。

修繕積立金や管理費などのランニングコストに疑問を持った場合は、その要因を必ず確認するようにしましょう。築年数や立地などでも多少差はでますので、あくまで目安ですが、『管理費で平米数×200円前後』『修繕積立金で平米数×250円前後』だと、適正価格と言えます。

 

②共用部分(共用スペース)のここを見よ

専有部分だけでなく、共有部分にもマンションの良し悪しを決める判断材料はたくさんあります。

まずマンションの内見に行くと、一番最初に目につくのはやはりエントランスです。エントランス付近は綺麗に掃除されているか、植栽はきちんと手入れされているのか、そしてメールボックスはゴミやチラシなどが溢れ、荒れ放題になってはいないでしょうか。

ゴミ置き場や駐輪場などは、マナー良く使用されているでしょうか。

必ずしも毎日管理人が通勤してくるようなマンションばかりではなく、管理人のいる曜日が決まっていたり、その管理人の仕事の範囲もマンションにより異なります。

賃貸に出してる部屋が多い物件だと、比較的共有スペースが荒れやすくなる傾向もあるようです。一概には言えませんが、やはり持ち家として住んでいる方と、賃貸で住んでいる方とでは、そもそも共有部分に関しての意識が違うのかも知れません。

また、共有スペースに掲げられている掲示板も要チェックです。掲示板には、連絡事項の他に、トラブル事項の報告等を掲載する場合もあります。このマンションではどんなことが問題となりやすいのか、事前に把握しておくことも大切なことです。

 

③築年数…旧耐震の物件は買わない方が良いのか

エリアや予算等、譲れない希望条件を挙げていくと、新耐震の物件だと手が届かない…といった場合もあります。旧耐震の物件はすべてがNGなのかと問われれば、その答えはNOです。全てを一緒くたにして「買わない方が良い」とは言い切れない部分があります。

当然、新耐震のマンションと比べて税制優遇が受けられないなどの不利な条件はあります。金融機関によっては、住宅ローンが借りられないといったところもあるかも知れません。また施工業者によっては、リフォーム工事の内容に制限がかかるところもあります。

それだけでNGと下す人もいるかもしれませんが、それはそれで仕方のないことです。新耐震のマンションを探しましょう。

ただ、金銭的な魅力だけでなく、ヴィンテージマンションが持て囃されたように、立地的にも魅力を感じ、さらにはマンション自体の状態にも問題がなかった場合、やはりマンションの管理状態が良ければ、購入を検討しても良いと思います。

管理状態が良いということは、管理におけるプロの管理会社が入っており、定期的に修繕工事が行われ、かつ大規模修繕工事を計画的に行い、そしてマンションの財政状況(滞納や借入がない)に問題がないということです。

ヨーロッパでは、100年を超える建物が多く存在しますが、その多くは定期的にメンテナンスを行っているためとも言われています。日本の建築技術やメンテナンスにおける技術も日々進歩している中で、前向きに考えても良いのではないでしょうか。

日本にはまだ60年を超えるマンションはそれほど多くないですし、70年前ともなれば戦後10年以内の話となりますので、現実問題100年を超える建物(マンション)は存在していないと思われます。ただ、国土交通省の「中古住宅住宅流通促進・活用に関する研究会」報告書(平成25年9月)によると、鉄筋コンクリート造建物の物理的寿命は117年と推定されているので、やはりメンテナンスによるところが大きいのではないでしょうか。

 

まとめ

不動産は2つとして同じものはありません。新築マンションであっても1つ隣にズレるだけで眺望が若干異なることもあります。

そしてメリットしかない物件もありません。

新築マンションが良い、中古マンションが良い、ヴィンテージマンションを買いたい…どれを選んでも正解だっと思えるには、それぞれの特性を理解し納得したうえで、ご自身のライフスタイルにあったマンションに出会えることが一番良いと私は思います。

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