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2022.10.31

不動産の購入

旗竿地とは?購入する前にはメリットとデメリットを知っておくことが大切!!

土地にはさまざまな形状があり、旗竿地はその中の1つです。

旗竿地は特に分譲住宅や分譲地で多く見られます。

旗竿地は変形地であり整形ではないため、購入することにデメリットが多いと思われています。

しかし、意外とメリットも多く、子どもがいる家庭には向いている土地でもあります。

本記事では、旗竿地とは何か、購入するメリットやデメリット、購入するときの注意点などを解説していきます。

旗竿地とは

旗竿地とは、通路部分が狭く、通路部分の奥に整形地が付いている形をしている土地です。

住宅地図などで旗竿地を見ると、旗竿に見えることからこの名称が付いたといわれています。

旗竿地は延長敷地や路地状敷地などと別の呼び方をされることもあります。

また、旗竿地は変形地の1種で、変形地には三角形、五角形、土地に高低差がある土地などが含まれます。

整形地は一般的に四角形、長方形の土地のことをいいます。

旗竿地のメリット

旗竿地を購入するメリットは多くあり、次のような項目がメリットです。

  • 比較的安価で土地を購入できる
  • 静かで安心できる暮らしを手に入れやすい
  • 路地の活かし方によっては個性的な住宅を建築できる

これらのメリットを項目ごとに紹介していきます。

比較的安価で土地を購入できる

旗竿地は整形地に比べ、比較的安価に土地を購入することができます。

整形地より安価に購入することができる理由は、旗竿地の販売価格を決めるときの計算方法が影響しているからです。

旗竿地の販売価格を決めるときには、一般的に通路部分の土地には価格を付けません。

どういうことかシミュレーションをして解説します。

2,000万円で40坪の整形地と通路部分10坪・旗部分40坪の旗竿地があったとします。

どちらも坪50万円の地域と仮定した場合、整形地の場合は2,000万円 ÷ 40坪 = 50万円/坪 の土地です。

一方、旗竿地は通路部分はゼロ円と計算するため、通路部分10坪と旗の部分40坪、合計50坪が2,000万円で手に入れることができます。

つまり、旗竿地は2,000万円 ÷ 50坪 = 40万円/坪と、本来、坪50万円の価値がある地域なのにもかかわらず、坪40万円で土地が購入できます。

このように旗竿地は同じ価格の整形地より、大きな面積の土地が購入できるメリットを持っています。

静かで安心できる暮らしを手に入れやすい

旗竿地は通路部分だけが道路に接しており、奥の旗部分は道路に接していません。

つまり、住宅を建築する旗部分は道路から直接見えず、道路へすぐに出ることができないことになります。

そのため、道路から少し距離があり道路の騒音や振動を少し抑えることができます。

また、住宅が道路に直接接していないため、住宅から出た子どもがすぐに道路に飛び出すことはなく安心して住宅に住むことができます。

敷地自体は道路に接していますが、住宅が道路に接していないため、プライバシーを守りつつ静かな住宅に住むことができ、安心して暮らすことができるのが旗竿地です。

路地の活かし方によっては個性的な住宅を建築できる

整形地で駐車場やアプローチを設置すると建物の敷地を一部使ってしまい、いびつな形の住宅や、小さな住宅しか建築することができません。

しかし、旗竿地は通路部分に駐車場やアプローチを設置することができ、奥の旗部分はすべて住宅建築に利用することができます。

そのため、敷地を目一杯利用し個性的な間取りを設計するなど自由度が高い住宅を建築することができます。

また、通路部分にガレージを設置したり、おしゃれで豪華なアプローチを設置するなど普通の住宅ではできないようなことができます。

旗竿地のデメリット

旗竿地にはメリットがありますが、デメリットもあります。

旗竿地の主なデメリットは次のとおりです。

  • デッドスペースができやすい
  • 日当たりや風通しが悪くなることがある
  • 建築費が高くなることがある
  • そもそも建築できないことがある

これらのメリットを項目ごとに紹介していきます。

デッドスペースができやすい

旗竿地の通路部分をすべて駐車場やアプローチで利用できれば良いですが、通路部分が奥に長い場合すべての通路部分を利用することができないことがあります。

このような未利用地ができてしまうと、デッドスペースとして残しておくしかありません。

旗竿地の通路部分にはデッドスペースができやすいため、設計時にはどのくらいの面積のデッドスペースができてしまうのか確認しておく必要があります。

また、このデッドスペースを舗装もせず、土がむき出しの状態になっていると草が生え処理が大変だったり、景観が悪くなったりします。

このようなことにならないよう、設計段階からデッドスペースの取扱いをどうするか決めておくわけです。

 日当たりや風通しが悪くなることがある

旗竿地は旗の部分が住宅に囲まれていることが多く、日当たりが取りにくいケースがあります。

日当たりは建築する住宅と隣地の住宅に距離を取ることで日を取り入れます。

しかし、住宅に囲まれてしまっていると隣地住宅との距離を取れなくなります。

整形地の場合は、前面が道路になっていることが多く、北向きだとしても道路側に寄せることにより南側の隣地住宅との距離を取ることが可能です。

また、周りを住宅に囲まれている場合、風の通り道を阻害してしまうため、風通しが悪くなってしまいます。

それと同時に、近隣に住宅が密集しているとプライバシーの関係で窓を開けっ放しにすることが難しくなります。

そのため、ただでさえ風通しが悪いにもかかわらず、さらに風通しが悪くなる条件まで揃うことがあります。

建築費が高くなることがある

旗竿地に建物を建築する場合、建築費が高くなる可能性があります。

旗竿地に住宅を建築する場合、建築費が高くなる理由は次のとおりです。

  • 建築資材を運ぶ手間賃が発生する
  • 外構費が増加する
  • インフラ整備費用が増加する

これらの理由を項目ごとに紹介していきます。

建築資材を運ぶ手間賃がかかる

旗竿地に住宅を建築するときに建築費が高くなる理由の1つ目は「建築資材を運ぶ手間賃が発生する」ことです。

通路部分が狭い場合、通路にトラックを入れることができず、旗部分まで人力で運ぶ必要が出てきてしまいます。

また、この場合運搬トラックを敷地外に停車させなければならず、停車するためのスペースを借りなければなりません。

このような人件費と借地料は建築費用に算入されてしまい、結果、建築費用が高くなるということです。

外構費が増加する

旗竿地に住宅を建築するときに建築費が高くなる理由の2つ目は「外構費が増加する」ことです。

旗竿地は面積の割に隣地と接している部分が長く、ブロック塀やフェンスを立てる長さが多くなります。

また、隣地住宅が近いときには、目隠しフェンスを設置する必要性も出てきます。

目隠しフェンスは通常のフェンスより価格が高く、フェンスは設置する長さによって価格が上がっていくため、旗竿地でフェンスを設置するときには高額になりがちです。

インフラ整備費用が増加する

旗竿地に住宅を建築するときに建築費が高くなる理由の3つ目は「インフラ整備費用が増加する」ことです。

電気、水道、ガスなどのインフラは道路から宅内を経由して、住宅まで引き込む必要があります。

そのため、道路から住宅まで距離がある場合、工事費用が多くなってしまいます。

旗竿地には通路部分があるため、整形地よりインフラの引込距離が長くなり、整備に費用がかかるケースが多くなります。

そもそも建築できないことがある

建築を予定しているハウスメーカーがユニット系のハウスメーカーである場合、通路部分が狭くて住宅自体建築することができない場合があります。

4m以上の幅がある道路に2m以上接していれば、法的に住宅を建築することができます。

しかし、通路部分が2mちょっとしかない場合、ユニットを運ぶ運搬車が敷地内に入ることができません。

そのため、法的には住宅が建築できる旗竿地だとしても、建築する住宅メーカーによっては住宅を建築することができなくなります。

旗竿地を購入するときには、あらかじめ建築予定のハウスメーカーで建築することができるのか確認しておく必要があります。

旗竿地を購入するときの注意点

旗竿地を購入するときには、整形地よりも注意しなければならないことが多くあります。

旗竿地を購入するときに注意しなければならない主な項目は次のとおりです。

  • 通路部分の奥行と幅を確認する
  • 日当たりを確保できる住宅が設計できるか確認する
  • 建築費用がどのくらい上がるのかを確認する

これらの項目をそれぞれ紹介していきます。

 通路部分の奥行と幅を確認する

法律では4m以上の幅がある道路に2m以上接していれば住宅を建築することができます。

しかし、これは原則であり例外があります。

例えば、通路部分の奥行きが長く旗部分まで一定以上の距離がある場合、道路に接しているm数が2m以上ではなく、3m以上必要になります。

また、間口が2m以上あったとしても通路の一部の幅が2mを切ってしまっている場合、住宅建築ができません。

このように通路部分と間口、通路の幅は建物が建築できるかどうかに大きく影響してくるため、通路部分の測量図は確認しておきましょう。

そして、この測量図をハウスメーカーなど建築のプロに見せ、希望する住宅が建築出来るのかどうかを事前に確認しておかなければなりません。

日当たりを確保できる住宅が設計できるか確認する

都心部の旗竿地は日当たりを確保するのが難しいケースがあります。

そのため、測量図をハウスメーカーに渡し、日当たりの状態がどのようになるのか確認しておく必要があります。

日当たりを確認しておけば、1階は寝室、2階はリビングなど日当たりを活用した設計をすることができます。

このように事前に対策しておくことで、住んで後悔してしまうことを防止します。

建築費用がどのくらい上がるのかを確認する

旗竿地で住宅を建築する場合、建築資材の運搬費や外構費用、インフラ整備費用で建築費用が上がってしまうケースがあります。

せっかく土地を安く購入したのに、建築費用が極端に上がってしまっては安く土地を購入した意味がなくなってしまいます。

そのようなことにならないよう、ハウスメーカーに旗竿地で住宅を建築したときの建築見積もりをあらかじめ取得するようにしておきましょう。

建築見積もりをあらかじめ確認しておけば、どのくらい費用が上がるのか確認できるため、資金計画を立てることが容易になります。

旗竿地の通路部分を上手く活用する方法

旗竿地の通路部分は、デッドスペースになりやすい反面、活用方法次第で整形地ではできないようなことができるようになる部分でもあります。

通路部分の主な使い方としては次のような利用方法があります。

  • 通路部分に玄関を設ける
  • 一坪庭などを設置する
  • 子どもの遊べるスペースとして利用する

このような利用方法が考えられます。

まず、通路部分に玄関を設けることについてですが、玄関は生活スペースを圧迫するスペースです。

そのため、玄関スペースを通路部分に設置し、本来玄関を設置していた場所にシューズクロークやパントリーを設置することでスペースを有効活用することができます。

近年では、災害が多く甚大な被害を生むようなものも起きています。

そのようなときのために防災グッズや備蓄食料を蓄えておくためのパントリーを設置するのがおすすめです。

次に、一坪庭を設置することについてです。

旗竿地は外構費用が整形地より上がってしまうことがあるため、極力外構を舗装したくはありません。

そこで登場するのが一坪庭です。

庭にしておけば外構費用を上げることなく、デッドスペースを活用することができます。

最後に子どもの遊ぶスペースを作っておくことについてです。

これは外構費用が上がってしまうため人によることかもしれませんが、デッドスペースを舗装し、水遊びができるよう水栓をつけるなどして活用する方法です。

子どもが多く室内で遊ぶと狭いと感じる場合、外で遊ばせることができるスペースを作っておくと良いでしょう。

まとめ

旗竿地とは、通路部分と整形地が合体したような形状をしている土地のことです。

住宅地図などで土地の形を見ると旗竿のように見えることから、このような名称で呼ばれています。

旗竿地を購入し住宅を建築することには、メリットもあればデメリットもあります。

そのため、旗竿地を購入するときにはメリットとデメリットを把握することが大切です。

特に通路部分の幅によっては住宅が建築できない場合があることと、建築費用が整形地より上がってしまう場合があることについては、ハウスメーカーなどにあらかじめ確認をしておかなければなりません。

旗竿地には整形地にはないメリットもあれば、デメリットもあります。

これらのメリットを活かし、デメリットを抑えるためにはプロのアドバイスが必要です。

旗竿地の購入を検討している場合には、ハウスメーカーなどのプロに相談し、希望の住宅が建築できるかどうか確認したうえで旗竿地の購入を進めていきましょう。

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